○尾三消防本部救急業務規程
平成5年3月30日
規程第7号
目次
第1章 総則(第1条~第11条)
第2章 救急活動要領(第12条~第35条)
第3章 救急業務に係る記録、報告等(第36条~第42条)
第4章 救急業務に係る出頭、照会等(第43条~第46条)
第5章 雑則(第47条~第51条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第2条第9項の規定に基づく救急業務の実施について必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この規程における用語の意義は、次の各号に定めるところによる。
(1) 救急事故等 救急業務の対象となる事故等をいい、種別は別表第1のとおりとする。
(2) 医療機関 医療法(昭和23年法律第205号)第1条の5に規定する病院及び診療所をいう。
(3) 転院搬送 現に医療機関にある傷病者を医師の病状管理のもとに緊急に他の医療機関に搬送する業務をいう。
(4) 応急処置等 救急隊員の行う応急処置等の基準(昭和53年消防庁告示第2号)に定める観察等及び応急処置をいう。
(5) 救急救命処置 救急救命士法(平成3年法律第36号)第2条第1項に規定する救急救命処置をいう。
(6) 資格者 救急救命士、消防学校の教育訓練の基準(平成15年消防庁告示第3号)別表第2第6項に規定する救急科を修了した者又はこれと同等以上と認められる講習の課程を修了した者をいう。
(7) 救急自動車等 救急業務実施基準について(昭和39年自消甲教発第6号消防庁長官通知)第9条に規定する救急自動車の要件を満たした車両及び別表第2に掲げる応急処置等及び救急救命処置に必要な資器材(以下「救急資器材」という。)をいう。
(救急隊の編成)
第3条 1の救急隊は、3人以上の資格者と救急自動車等をもって編成する。
2 救急隊は、原則3人で編成するものとし、救急隊長、救急隊員及び機関員(以下「隊長等」という。)とする。
3 前項の編成のうち、1人以上は救急救命士とするものとする。
4 転院搬送について、消防法施行令(昭和36年政令第37号)第44条第1項ただし書に規定する総務省令で定める場合は、救急隊長及び機関員で構成することができるものとする。
(救急自動車の表示)
第4条 救急自動車の側面及び後部には、「尾三消防本部」と標示するとともに号車番号を当該車両の前後、側面及び後部に標示するものとする。
(救急隊員の指名)
第5条 特別消防隊長及び消防署長(以下「特別消防隊長等」という。)は、資格者のうちから救急隊員を指名しなければならない。
2 特別消防隊長等は、救急隊員を指名又は変更した時は、救急隊員指名報告書(第1号様式)により消防長に報告するものとする。
(隊長等の責務)
第6条 隊長等は、救急業務の万全を期するために、常に自己研さんに努め、知識及び技術の高揚を図るとともに、次に定める責務を自覚し、業務を遂行しなければならない。
2 救急隊長は、救急活動全般の責任者であることを自覚し、救急隊員及び機関員を指揮し、救急活動を行うこと。
3 救急隊員及び機関員は、積極的に救急隊長を補佐し、救急活動を行うこと。
(救急救命士の責務)
第7条 救急救命士は、応急処置等及び救急救命処置の実施責任者として、当該業務を遂行しなければならない。
(医療情報等の収集)
第8条 特別消防隊長等は、救急業務遂行上必要な医療情報の収集に努めるとともに、医療機関の新設、移転、廃業等変動があったときは、消防課長及び指令課長に連絡するものとする。
2 医療機関の応需状況は、次により把握するものとする。
(1) 指令課長は、法第35条の5に基づき愛知県が定める傷病者の搬送及び受入れの実施に関する基準(以下「実施基準」という。)から得られる情報のほか、救急患者応需態勢に万全を期すために、消防課長及び特別消防隊長等(以下「消防課長等」という。)から必要と認める情報を収集し、救急隊長に連絡するものとする。
(技能管理)
第8条の2 消防課長は、救急業務高度化の推進に必要な知識及び技術(以下「技能」という。)の改善に努め、隊長等及び必要と認めた者の技能の向上を図るものとする。
2 特別消防隊長等は、隊長等の技能の向上を図るために必要な指導を行い、技能管理の適正を期するものとする。
3 消防課長は、必要と認めた場合は、隊長等の指導を行い、技能管理の適正を期するものとする。
(技術支援)
第8条の3 特別消防隊長等は、救急業務の遂行に当たり必要と認める場合には、消防課長に対して技術支援を要請することができるものとする。
2 消防課長は、前項の要請があった場合又は救急業務遂行上必要と認める場合は、技術支援を行うことができる。
(救急技術指導員の指定)
第8条の4 消防課長等は、消防司令補以上の階級にある者の中から、隊長等の技能の維持向上を図るため、指導を行う救急技術指導員1名を指定するものとする。
この場合、努めて救急実務経験を有する者を充てるものとする。
(救急訓練の実施)
第8条の5 特別消防隊長等は、隊長等に対して、救急活動に必要な訓練を計画的に実施するものとする。
2 消防課長は、技能の統一及び向上を図るため、必要と認めるときは、特別消防隊長等に訓練を行わせることができる。
(救急訓練の区分)
第8条の6 救急訓練は次の各号によるものとし、実施基準は別に定める。
(1) 基本訓練 救急隊員として救急活動に必要な基本的な知識及び技術を修得するために行うもの
(2) 総合訓練 救急隊として救急活動全般に対応できる能力の向上を図るために行うもの
(3) 普及技能訓練 応急手当普及業務に必要な指導能力の向上を図るために行うもの
(訓練効果の確認)
第8条の7 消防課長等は、年1回以上、第8条の5に定める訓練の成果を評価し、救急隊員の技能の維持向上に資するものとする。
2 消防長は、必要に応じて訓練効果の確認を行うことができる。
(訓練効果確認の報告)
第8条の8 消防課長等は、前条第1項の訓練効果の確認を実施したときは消防長に報告するものとする。
(研究会及び講習会)
第9条 消防課長等は、隊長等の知識及び技術の向上を図るため、次に掲げる研究会及び講習会を行うよう努めるものとする。
(1) 救急事例研究会 消防課長等が応急処置等及び救急救命処置を行った事例について、隊長等を招集して行うもの
(2) 特異事例研究会 消防課長が特異な救急事例が発生した場合で、必要と認めるときに隊長等を招集して行うもの
(3) 救急業務講習会 消防課長が救急業務遂行上必要な事項について、隊長等その他指名する職員を招集して行うもの
(救急救命士の実務研修)
第10条 消防課長は、救急救命士の知識及び技術の向上を図るため実務研修を実施するものとする。
2 実務研修に係る時期及び実施方法については別に定める。
(応急手当等普及業務)
第11条 消防課長等は、管内住民に対し、心肺蘇生法等緊急時における応急手当の方法及び救急自動車の適正な利用方法の普及に努めなければならない。
第2章 救急活動要領
(住民対応時の留意事項)
第12条 救急活動実施上における住民対応の留意事項は、次に掲げるものとする。
(1) 隊長等は、救急現場が特殊な環境下にあることを認識し、常に冷静沈着な行動に心掛けなければならない。
(2) 隊長等の言動は、傷病者及び当該傷病者の関係者(以下「関係者」という。)にとって大きな重みをもって受けとられるので、誤解を生じることのないように注意しなければならない。
(救急自動車の整備)
第13条 隊長等は、救急活動が終了したときは、速やかに救急自動車等の清掃、点検等を行い、常に安全で清潔な状態に保ち、救急活動に支障を来すことのないよう救急自動車等を維持管理しなければならない。
(情報の収集及び連絡)
第14条 指令課長は、救急事故等の通報を覚知したときは、傷病者の状態その他救急活動上必要な情報を収集し、直ちに、当該情報を救急隊長に連絡するものとする。
2 救急隊長は、必要と認めるときは、指令課長に各種の情報を求めなければならない。
(確認等)
第15条 救急隊長は、救急現場においては、次に掲げる事項を確認し、活動方針を決定するものとする。
(1) 事故の形態及び規模
(2) 傷病者の数
(3) 傷病者の周囲の状況及びそのおかれた状態
(4) 二次災害発生危険の有無
(5) その他必要と認める事項
2 隊長等は、救急活動を効率的に実施するため、傷病者、関係者等の管理を行うとともに、二次災害発生防止の措置を講じなければならない。
(観察等及び応急処置)
第16条 隊長等は、救急隊員の行う応急処置等の基準第5条及び第6条の規定に基づき、傷病者の状況に応じて、観察等及び応急処置を行わなければならない。
(救急救命処置)
第17条 救急救命士の資格を有する隊長等は、前条によるもののほか、救急救命士法第44条第1項の規定に基づき、適切な救急救命処置を行わなければならない。
(医療機関との連携)
第18条 隊長等は、救急隊と医療機関との連携を密にするために設置する自動車電話(以下「救急専用電話」という。)を活用し、実施基準に基づき、医師に観察結果を通報するとともに、応急処置等の指示を受け、適切な収容準備を依頼しなければならない。ただし、傷病程度が極めて軽いと認められる場合、搬送所要時間が極めて短いと認められる場合等にあっては、この限りでない。
2 救急救命士法第44条第1項に規定する救急救命士が受ける医師からの具体的な指示は、原則として救急専用電話を使用して受けるものとする。
(医療機関の選定)
第19条 傷病者を搬送する医療機関は、実施基準に基づき、救急現場近く、かつ、傷病者の症状に対応する尾三消防本部管轄区域内(以下「管内」という。)の医療機関を選定するものとする。
2 前項の規定にかかわらず次に掲げる場合は、尾三消防組合管轄区域外(以下「管外」という。)の医療機関を選定することができる。
(1) 救急現場が隣接市町との境界に近く、かつ、傷病者の症状に対応する医療機関が近くにある場合
(2) 特殊な傷病で、傷病者の症状に対応する治療が管内の医療機関で困難な場合又は救急現場が高速道路上であり、直近のインターチェンジが管外となる場合
(3) その他救急隊長が特に必要と認めた場合
3 傷病者又は関係者と特定医療機関との間で、傷病者の受け入れについて了解がなされている場合は、当該医療機関を選定することができる。
(医師への引継ぎ等)
第20条 隊長等は、傷病者の応急処置等、救急救命処置の実施内容、容態の経過等必要な事項を医師に引継ぎ、速やかに、診療が受けられるよう配意しなければならない。
3 心肺停止傷病者を病院収容したときは、当該傷病者の追跡調査を実施するため、心肺停止傷病者調査票(第2号の3様式)を提出し、調査を依頼するものとする。
4 救急隊長は、第2項に規定する所見を得る場合で、長時間を要すると認められたときは、救急活動終了後、電話等により当該所見を得るものとする。
(警察機関への連絡及び現場保存)
第21条 救急隊長は、傷病者の発生が犯罪、交通事故等にかかわるものと認められるときは、速やかに、警察機関へ通報するとともに、現場保存に留意しなければならない。
(関係者の同乗)
第22条 救急隊長は、関係者又は警察官から同乗を求められたときは、必要最小限の人員に限り同乗を認めるものとする。ただし、酩酊者等付き添いに適さないと認める者は同乗させてはならない。
(救急救命処置時の同乗者)
第23条 救急隊長は、救急自動車内で救急救命処置を実施する可能性があると認めたときは、前条の規定にかかわらず、同乗者を1人に制限するとともに、当該同乗者を助手席に乗車させることができる。
(関係者等への連絡)
第24条 救急隊長は、必要と認めるときは、関係者又は警察官に対し、傷病の程度、状況等を連絡するものとする。
(搬送を辞退した傷病者の取扱い)
第25条 救急隊長は、傷病者又は関係者が搬送を拒んだときは、当該傷病者又は関係者に容態の急変等に関する留意事項を説明するとともに、搬送辞退傷病者記録票(第3号様式)に署名を求め、搬送しないものとする。
2 救急隊長は、前項に規定する署名を得られないときは、努めて警察官等第三者の介在を得て対応し、搬送拒否傷病者記録票の経過欄にその旨を記入しておかなければならない。
(泥酔している傷病者の取扱い)
第26条 救急隊長は、泥酔している傷病者を搬送するときは、関係者又は警察官の同乗を求めるものとする。
2 救急隊長は、泥酔している傷病者が入院を必要としないときは、関係者に連絡し、又は警察官に保護を依頼するものとする。
(死亡者の取扱い)
第27条 救急隊長は、傷病者が明らかに死亡している場合又は医師が死亡していると確認した場合は、搬送しないものとする。
2 救急隊長は、前項に規定する死亡者を丁重に取り扱い、努めて公衆の目に触れないように配慮し、関係者又は警察官に引き継ぐものとする。
(医師の要請)
第28条 救急隊長は、次のいずれかに該当すると認めるときは、速やかに救急現場に医師を搬送し、又は医師の出向を要請するものとする。
(1) 救急現場において医師の診療又は指示が必要なとき
(2) 搬送することによって症状が著しく悪化するおそれがある傷病者で、医師の診療又は同乗看護が必要なとき
(3) 傷病者の生死について、医師による救急現場での診断が必要なとき
(4) その他救急活動実施上医師の診療が必要なとき
(転院搬送)
第29条 第2条第3号に定める転院搬送は、当該医療機関の医師からの要請でかつ、搬送先医療機関が確保されている場合に行うものとする。
2 前項の転院搬送を行う場合は、当該医療機関の医師、保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下「医師等」という。)を同乗させるものとする。ただし、医師が同乗による病状管理が必要ないと認め、かつ、搬送途上における相当な処置を講じた場合に限り医師等を同乗させないで搬送することができる。
(要保護者の取扱い)
第30条 救急隊長は、取り扱った傷病者が生活保護法(昭和25年法律第144号)第6条第2項に規定する要保護者であると認められる場合にあっては、その居住地又は救急現場を所管する福祉事務所長へ、行旅病人及び行旅死亡人取扱法(明治32年法律第93号)第1条に規定する行旅病人であると認められる場合にあっては救急現場を所管する福祉事務所長へ、それぞれ次に掲げる事項を連絡するものとする。
(1) 住所、氏名、年齢及び職業
(2) 救急現場
(3) 収容医療機関
(4) 傷病名及び程度
(5) その他必要な事項
(精神障害の疑いがある者の取扱い)
第31条 精神障害の疑いがある者の取り扱いは、次により対応するものとする。
(1) 救急業務に該当する傷病が認められ、自傷他害のおそれがないと認めるときは、当該傷病に適応する医療機関へ搬送するものとし、自傷他害のおそれがあると認めるときは、警察官同乗の上搬送するとともに、診療後は警察官に対し保護又は転送先の手配を依頼するものとする。
(2) 救急業務に該当する傷病が認められず、自傷他害のおそれがないと認めるときは、本人又は関係者に対し保健所へ相談するよう指導し、自傷他害のおそれがあると認めるときは、警察官の派遣を要請し、当該警察官到着後不取扱いとすること。
(感染防止対策)
第32条 隊長等は、感染のおそれがある傷病者を取り扱うときは、別に定める必要な措置により感染の防止に努めなければならない。
2 感染症患者又は感染性の疾病患者の取扱いは、次のとおりとする。
(1) 感染症患者
ア 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第6条に規定する一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症又は無症状病原体保有者(以下「感染症患者」という。)であると医師が認めた傷病者は、取り扱ってはならない。
イ 感染症患者を取り扱ったことが判明したときは、次により対応しなければならない。
(ア) 救急隊長は、感染症患者を取り扱った旨を特別消防隊長等に報告すること。
(イ) 特別消防隊長等は、(ア)の規定により報告を受けたときは、消防課長へ通報すること。
(ウ) 消防課長は、(イ)の規定により通報を受けたときは、隊長等の健康状態について追跡調査を行う等必要な措置を講ずること。
(2) 感染性の疾病患者
ア 傷病者の咳、血液及び吐物等により空気感染、飛沫感染及び接触感染のおそれがあると認めるときは、救急隊長は、当該傷病者を収容した医療機関の担当医師に検査結果連絡票(第5号様式)を手交し、当該傷病者の抗原、抗体等の有無を確認しなければならない。
イ アの規定により確認した結果、感染のおそれがあると判明したときは、直ちに、次により対応しなければならない。
(ア) 救急隊長は、感染のおそれがある旨を特別消防隊長等に報告すること。
(イ) 特別消防隊長等は、(ア)の規定により報告を受けたときは、指令課長又は消防課長へ通報すること。
(ウ) 指令課長又は消防課長は、(イ)の規定により通報を受けたときは、免疫剤の投与等に関する必要な措置を講ずること。
(救急廃棄物)
第33条 消防課長は、救急業務等により排出される廃棄物(以下「救急廃棄物」という。)の処理について必要な管理体制を整備するものとする。
2 特別消防隊長等は、救急廃棄物を適正に処理するため、消防司令補以上の階級にある者の中から救急廃棄物管理責任者を定め、別に定める救急廃棄物処理要領により行うものとする。
(第三者の妨害)
第34条 救急隊長は、救急活動実施中に第三者からの妨害又は加害を受けたときは、直ちに、警察官に通報するとともに、被害の拡大防止に努めなければならない。
2 救急隊長は、第三者からの妨害又は加害により救急業務の継続が不可能と認めたときは、直ちに指令課長に通報しなければならない。
3 特別消防隊長等は、第三者からの妨害又は加害があったときは、消防長へ報告するとともに、警察機関と密接な連絡をとり、厳正な措置を講じなければならない。
(集団救急事故発生時の活動要領)
第35条 災害による傷病者が10人以上の事故又は同一事故で救急隊3隊以上を集中的に運用する必要がある事故(以下「集団救急事故」という。)の活動要領は、尾三消防本部集団救急事故活動要綱(平成6年尾三消防本部要綱第3号)に定めるところによる。
第3章 救急業務に係る記録、報告等
(救急業務の記録)
第36条 救急隊長は、当務中の救急業務の内容を救急日誌(第6号様式)に記録し、特別消防隊長等に報告しなければならない。
(救急活動の記録)
第37条 救急隊長は、応急処置等の活動状況を救急出場報告書(第7号様式)に記録し、特別消防隊長等に報告しなければならない。
2 救急隊長は、愛知県ドクターヘリコプターを要請したときは、救急出場報告書(第7号様式)に記録し、特別消防隊長等に報告しなければならない。
(救急救命処置の記録)
第38条 救急救命士は、救急救命士法第44条第1項の規定に基づく救急救命処置を実施したときは、活動状況を救急救命処置録(第8号様式)に記録し、特別消防隊長等に報告しなければならない。
(救急統計事務)
第39条 指令課長は、救急統計に係る事務を所掌する。
(救急活動評価)
第39条の2 消防課長等は、救急活動上特に功労があると認められるときは、救急業績評価を行うものとする。
2 特別消防隊長等は、救急技能評価を行い、救急技能の向上に努めるものとする。
3 消防課長等は、第1項の業績評価を実施した場合で、特に必要と認めるときは、その結果を消防課長は消防長に、特別消防隊長等は消防課長に報告するものとする。
(救急活動の検証)
第39条の3 指令課長及び消防課長等は、メディカルコントロール体制の充実及び救急隊員の資質向上のため、救急活動の検証を行うものとする。
2 救急活動の検証に係る実施方法については別に定める。
(特異な救急事故等の報告)
第40条 特別消防隊長等は次に掲げる事案が発生したときは、消防課長を経由し消防長に即報するとともに、発生後7日以内に報告しなければならない。ただし、別に定めるものは即報のみにとどめることができる。
(1) 別に定める特異な救急事故を取り扱った場合は、特異救急事故報告書(第9号様式)により報告するものとする。
(大規模救急事故の速報等)
第41条 特別消防隊長等は、次に掲げる救急事故が発生したときは、直ちに、消防長に報告しなければならない。
(1) 死者5人以上の救急事故
(2) 死者及び傷病者の合計が15人(交通事故又は急病の場合にあっては30人)以上の救急事故
(3) その他社会的に影響度が高いと認められる救急事故
2 消防長は、前項の報告を受けたときは、火災・災害等即報要領について(昭和59年消防災第267号消防庁長官通知)に定める火災・災害等即報要領に基づき、災害即報を愛知県知事に報告するものとする。
3 消防長は、消防庁長官から救急詳報による報告を求められたときは、救急事故等報告要領(昭和39年自消甲教発第18号)第二第5項の規定に基づき処理するものとする。
(その他の記録、報告等)
第42条 この規程に定めるもののほか、救急業務に必要な記録、報告等は、別に定める救急業務関係の記録、報告等要領によるものとする。
第4章 救急業務に係る出頭、照会等
(救急証明)
第43条 特別消防隊長等は、救急隊が取り扱った傷病者又は関係者から証明を求められたときは、尾三消防本部火災及び救急事案の証明に関する規程(平成2年尾三消防本部規程第2号)に定めるところにより証明書を交付するものとする。
(職員の出頭)
第44条 所属長は、所属職員が救急業務に関し、官公署から出頭を求められ、職務上の秘密又は職務上知り得た秘密について証言するときは、消防長の承認を得なければならない。
(文書送付の嘱託)
第45条 特別消防隊長等は、裁判所から救急業務に関する文書送付の嘱託を受け、送付するときは、消防長の承認を得なければならない。
(救急業務に関する照会)
第46条 消防課長等は、裁判所から救急業務について照会があり回答するときは、消防長の承認を得なければならない。ただし、照会事項が第43条に規定する証明の記載内容に係る事項の場合は、この限りでない。
2 消防課長等は、裁判所以外の官公署又は弁護士会からの法的根拠を示して救急業務について照会があり回答するときは、消防長の承認を得なければならない。ただし、照会事項が第43条に規定する証明の記載内容に係る事項の場合は、この限りでない。
第5章 雑則
(消毒)
第47条 隊長等は、必要に応じて手指、口腔内等の消毒を行うとともに、次の消毒を別に定める救急自動車等消毒要領に基づき、行なわなければならない。
(1) 定期消毒
(2) 毎月1回救急自動車等の全部について行う。
(3) 使用後消毒
(4) 毎使用後救急自動車の必要な部分、使用した救急資器材、被服等について行う。
2 救急隊長は、前項の消毒を実施したときは、その結果を救急日誌に記載しておかなければならない。
(被服等)
第48条 隊長等の被服は、尾三消防組合消防吏員の服制に関する規則(平成4年尾三消防組合規則第1号)の定めるところによる。
2 隊長等は、応急処置等及び救急救命処置に支障がある場合は、保安帽及び略帽を着用しないことができる。
(同乗研修の申請及び承認)
第49条 消防課長等は、医師等が救急業務に関する理解を深めるために救急自動車への同乗を願い出たときは、救急自動車同乗申請書(第10号様式)により消防長に申請させなければならない。
(指輪の離脱)
第50条 隊長等は、リングカッター等による指輪の離脱を求められたときは、誓約書(第12号様式)に署名押印を得た後行うものとする。
(その他必要な事項)
第51条 この規程に定めるもののほか必要な事項は、消防長が別に定める。
附 則
この規程は、平成5年4月1日から施行する。
附 則(平成6年規程第3号)
この規程は、平成6年2月14日から施行する。
附 則(平成6年規程第9号)
この規程は、平成6年4月1日から施行する。
附 則(平成6年規程第15号)
この規程は、平成6年9月1日から施行する。
附 則(平成6年規程第17号)
この規程は、平成6年10月1日から施行する。
附 則(平成8年規程第5号)
この規程は、平成8年4月1日から施行する。
附 則(平成9年規程第1号)抄
(施行期日)
1 この規程は、平成9年4月1日から施行する。
附 則(平成10年規程第6号)
この規程は、平成10年12月1日から施行する。
附 則(平成11年規程第5号)
この規程は、平成11年6月1日から施行する。
附 則(平成13年規程第2号)
この規程は、平成13年6月7日から施行し、平成13年6月1日から適用する。
附 則(平成14年規程第1号)
この規程は、平成14年4月1日から施行する。
附 則(平成14年規程第2号)
この規程は、平成14年4月16日から施行する。
附 則(平成15年規程第12号)
この規程は、平成15年4月1日から施行する。
附 則(平成15年規程第17号)
この規程は、平成15年5月20日から施行する。
附 則(平成18年規程第10号)
この規程は、平成18年8月1日から施行する。
附 則(平成18年規程第13号)
この規程は、平成19年1月1日から施行する。
附 則(平成21年規程第10号)
この規程は、平成22年1月4日から施行する。
附 則(平成24年規程第9号)
この規程は、平成25年1月1日から施行する。
附 則(平成25年規程第3号)
この規程は、平成25年4月1日から施行する。
附 則(平成30年規程第2号)
この規程は、平成30年7月1日から施行する。
附 則(平成31年規程第2号)
この規程は、公布の日から施行する。
別表第1(第2条第1号関係)
救急事故等の種別
種別 | 内容 | |
火災事故 | 火災現場において直接火災に起因して生じた事故をいう。 | |
自然災害事故 | 暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象に起因する災害による事故をいう。 | |
水難事故 | 水泳中の溺者又は水中転落事故による事故をいう。 | |
交通事故 | すべての交通機関相互の衝突及び接触又は単一事故若しくは歩行者等が交通機関に接触したこと等による事故をいう。 | |
労働災害事故 | 各種工場、事業所、作業所、工事現場等において就業中発生した事故をいう。 | |
運動競技事故 | 運動競技の実施中に発生した事故で、直接運動競技を実施している者、審判員及び関係者等の事故(ただし、観覧中の者が直接に運動競技用具等によって負傷したものは含み、競技場内の混乱によるものは含まない。)をいう。 | |
一般負傷 | 他に分類されない不慮の事故をいう。 | |
加害 | 故意に他人によって傷害等を加えられた事故をいう。 | |
自損行為 | 故意に自分自身に傷害等を加えた事故をいう。 | |
急病 | 疾病によるもので救急業務として取り扱ったものをいう。 | |
その他 | 転院搬送 | 第2条第3号によるものをいう。 |
医師搬送 | 第29条に定める医師の搬送をいう。 | |
医療資器材等輸送 | 保育器搬送等、救急現場へ医療資器材等を輸送するものをいう。 | |
その他 | 上記の救急事故に分類不能のものをいう。 |
別表第2(第2条第7号関係)
救急資器材一覧表
分類 | 品名 |
観察用資器材 | 体温計 |
検眼ライト | |
携帯用血圧計 | |
自動血圧計 | |
聴診器 | |
血中酸素飽和度測定器 | |
心電計 | |
呼気二酸化炭素ガスモニター | |
呼吸・循環管理用資器材 ※① 自動式人工呼吸器一式には、自動式人工呼吸器、開口器・舌鉗子・舌圧子・経口エアウェイ・バイトブロック・酸素吸入用鼻孔カテーテル及び酸素ボンベを含むものとし、手動式人工呼吸器一式及び酸素吸入器一式に含まれる資器材と重複するものは共用できるものとする。 ※② 備えるよう努めるものとする資器材 ※③ 地域の実状に応じて備えるものとする資器材 | 自動式人工呼吸器一式※① |
手動式人工呼吸器一式 | |
心肺そ生用背板 | |
酸素吸入器一式 | |
吸引器一式 | |
吸引カテーテル | |
経鼻エアーウェイ | |
喉頭鏡 | |
マギール鉗子 | |
ラリンゲアルマスク | |
食道閉鎖式エアーウェイ | |
気管内チューブ | |
自動体外式除細動器 | |
輸液セット(小児用・成人用)一式 | |
薬剤セット(乳酸化リンゲル液・アドレナリン)一式 | |
駆血帯 | |
ショックパンツ※② | |
自動式心マッサージ器※③ | |
保温搬送用資器材 | メインストレッチャー |
スクープストレッチャー | |
バックボード | |
ターポリン担架 | |
屈折式担架 | |
枕 | |
敷物 | |
保温用毛布 | |
雨おおい | |
タオルケット | |
創傷等保護用資器材 | 副子 |
三角布 | |
包帯 | |
ガーゼ | |
ばんそうこう等 | |
止血帯 | |
タオル | |
減圧式固定具 | |
滅菌アルミホイル | |
頸椎固定器具 | |
消毒等用資器材 | 高圧蒸気滅菌器 |
噴霧消毒器 | |
紫外線殺菌装置 | |
手指殺菌器 | |
資器材シール機 | |
各種消毒薬 | |
通信用資器材 ※ 地域の実状に応じて備えるものとする資器材 | 自動車電話又は携帯電話 |
車載無線機 | |
心電図伝送装置※ | |
救出用資器材 | 救命浮環 |
救命網 | |
万能斧 | |
小型救出器具(各種) | |
その他の資器材 ※ 備えるよう努めるものとする資器材 | 保安帽 |
救急かばん | |
警笛 | |
懐中電灯 | |
氷のう・水枕 | |
臍帯クリップ | |
はさみ(一組) | |
ピンセット(一組) | |
感染防止衣(上下) | |
ディスポーザブル手袋 | |
滅菌ゴム手袋 | |
サージカルマスク | |
N95マスク | |
ビニール製腕カバー | |
靴カバー | |
ゴーグル | |
膿盆 | |
汚物缶 | |
手洗器 | |
洗眼器 | |
在宅療法継続用資器材※ | |
ビニール袋 | |
非常信号灯(リフレックスライト) | |
医療機関・傷病者関係書類 | |
その他必要と認められる資器材 |