○尾三消防本部査察規程
平成17年3月23日
規程第8号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 査察の計画及び執行(第6条―第10条)
第3章 査察結果の処理(第11条―第15条)
第4章 資料提出等(第16条・第17条)
第5章 雑則(第18条―第21条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、別に定めがあるもののほか、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第4条、第16条の3の2及び第16条の5の規定に基づいて行う立入検査等その他防火の指導(以下「査察」という。)について、必要な事項を定めるものとする。
(査察対象物の区分)
第2条 査察対象物(査察の執行を対象とするものをいう。以下同じ。)を次のように区分する。
(1) 第1種査察対象物
(2) 第2種査察対象物
(3) 第3種査察対象物
(4) 第4種査察対象物
(5) 第5種査察対象物
(査察の区分)
第3条 査察の区分は、一般査察及び特別査察とする。
(一般査察)
第4条 一般査察は、第6条第3項に規定する年間査察計画に基づき実施する査察とする。
(特別査察)
第5条 特別査察は、一般査察以外で消防長又は消防署長(以下「消防長等」という。)が必要と認めた場合に消防対象物を指定して実施する査察とする。
第2章 査察の計画及び執行
(査察の計画)
第6条 消防長は、一般査察を適正かつ効果的に実施するため、あらかじめ年間の査察方針を定めるものとする。
2 消防長は、前項の査察方針を年度ごとに見直すものとする。
3 消防署長は、第1項に規定する査察方針に基づき、年間査察計画を定め、消防長に報告しなければならない。
4 消防署長は、前項の査察計画に基づく査察の実施状況について、常にその進捗管理に努めなければならない。
(査察の主体)
第7条 査察の執行に従事する消防職員(以下「査察員」という。)は、消防本部予防課、消防署予防課、消防署警防課及び出張所の職員とし、査察の分担は次の各号のとおりとする。
(1) 第1種及び第2種査察対象物は、消防署予防課の職員が実施する。
(2) 第3種、第4種及び第5種査察対象物は、消防署予防課、消防署警防課及び出張所の職員が実施する。
2 消防署長は、前項各号の規定にかかわらず査察の実施に際し必要があると認める場合は、消防長に査察員の派遣を要請することができる。
3 消防長は、前項の要請があった場合は、その状況に応じた査察員を派遣するものとする。
(査察事項)
第8条 査察は、火災の予防又は災害の防止及び災害に関連する人命の安全を主眼とし、次の各号に掲げるものの位置、構造、設備及び管理の状況について行うものとする。
(1) 建築物その他の工作物及び舟車
(2) 火気使用設備及び器具
(3) 電気関係施設、電気設備及び器具
(4) 消防用設備等及び特殊消防用設備等
(5) 危険物及び指定可燃物
(6) ガス関係施設、ガス使用設備及び器具
(7) 放射性物質等関係施設
(8) 防炎対象物品
(9) 避難施設及び防火設備
(10) 消防計画及び予防規程の内容及び運用の状況
(11) 防火管理者、危険物取扱者等の選任状況及び業務遂行状況
(12) その他火災予防上又は災害防止上必要と認める事項
2 査察は、前項各号の事項について、防火対象物等の台帳及びその他資料を確認し、その結果により必要と認める事項について行うものとする。
(遵守事項)
第9条 査察員は、常に関係法令その他査察に必要な知識の習得を図り、査察能力の向上に努めるとともに、査察に当たっては、法第4条、第16条の3の2及び第16条の5の規定によるほか、次に掲げる事項を守らなければならない。
(1) 査察の実効性や安全確保等に影響のない場合を除き、関係のある者の立会いを求めること。
(2) 関係者(法第2条第4項に規定される関係者をいう。以下同じ。)へ事前に通知しては効果的な立入検査が実施できないおそれがある場合は、事前の通知をしないこと。
(3) 正当な理由がなく、立入り若しくは検査を拒み、妨げ、又は忌避する者がある場合は、査察の目的を説示し、なお応じない場合は、その旨を上司に報告して指示を受けること。
(4) 査察を行った結果、改善を要する事項については、関係者に火災予防上又は災害防止上の理由を明らかにし、改善指導すること。
(5) 関係者の民事的紛争には関与しないこと。
(事前の通知)
第10条 査察を行う場合においては、必要に応じ通告書(様式第1号)により行うものとする。
第3章 査察結果の処理
(指導書)
第12条 消防長等は、査察対象物の不備事項が改善されない場合で必要と認めるとき又は火災予防上若しくは災害防止上必要があると認めるときは、関係者に指導書(様式第7号)を交付するものとする。
2 前項の指導書を交付した場合は、関係者からおおむね1か月を期限として改善結果(計画)書の提出を求めるものとする。
(違反の処理)
第14条 前条の場合において、関係者が指導内容に従わず、その状態が継続する場合は、尾三消防組合消防法等違反の処理に関する規程(平成17年規程第7号)に定めるところにより処理するものとする。
(結果報告等)
第15条 消防署長は、第4条の規定による査察を行ったときは、定期に消防長に報告しなければならない。
2 消防署長は、第5条の規定による査察を行ったときは、速やかに消防長に報告しなければならない。
第4章 資料提出等
(資料の提出)
第16条 査察に際し、資料を提出させる必要がある場合は、関係者に任意により資料の提出を求めるものとする。
4 前項の規定により提出資料保管書を交付した資料について、保管の必要がなくなったときは、関係者に当該資料を返還するものとする。
3 前条第2項後段の規定は、報告の徴収について準用する。
第5章 雑則
(特異事項等の報告)
第18条 消防署長は、査察に関し特異又は重要な事項があったときは、速やかに消防長に報告しなければならない。
(台帳等の管理)
第19条 査察員は、第2条第1項各号に掲げる査察対象物の防火に関する最新の情報について収集に努めなければならない。
(予防業務管理システムの活用)
第20条 査察員は、この規程に基づく事務処理を行うに当たっては、予防業務管理システム(防火対象物等に関する情報を端末装置から入出力して、予防業務を管理するために設けられた電子計算機及びこれにより制御される機器の総体をいう。)を有効に活用して行うものとする。
(実施細目)
第21条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は消防長が定める。
附 則
(施行期日)
1 この規程は、平成17年4月1日から施行する。
(尾三消防本部立入検査規程の廃止)
2 尾三消防本部立入検査規程(昭和48年尾三消防本部規程第6号)は、廃止する。
(豊明市及び長久手市の消防事務の統合に伴う経過措置)
3 平成30年4月1日(以下「消防事務の統合日」という。)の前日までに、消防事務の統合前の豊明市火災予防査察規程(昭和58年豊明市消防本部訓令第4号)又は火災予防査察規程(昭和56年長久手町消防本部訓令第2号)の規定によりなされた手続その他の行為(消防事務の統合日から尾三消防組合が共同処理する事務に係るものに限る。)は、それぞれこの規程の相当規定によりなされたものとみなす。
附 則(平成23年規程第2号)
この規程は、平成23年1月25日から施行する。
附 則(平成30年規程第1号)
この規程は、平成30年4月1日から施行する。
附 則(平成31年規程第3号)
この規程は、平成31年7月1日から施行する。
附 則(令和4年規程第8号)
この規程は、令和4年4月1日から施行する。
別表(第2条関係)
査察対象物の区分 | 査察対象物の範囲 |
第1種査察対象物 | (1) 特定防火対象物のうち、延べ面積1,000平方メートル以上のもの (2) 法第8条の2の2に該当する防火対象物 (3) 消防法施行令(昭和36年政令第37号。以下「施行令」という。)別表第1(2)項及び(6)項ロ、ハに掲げる防火対象物 (4) 危険物製造所等(法第10条第1項に規定する製造所、貯蔵所及び取扱所をいう。)の部分 |
第2種査察対象物 | (1) 第1種査察対象物以外の特定防火対象物のうち、延べ面積が300平方メートル以上のもの (2) 非特定防火対象物のうち、延べ面積が500平方メートル以上のもの (3) 上記以外で、施行令第11条又は第21条の対象となる防火対象物 |
第3種査察対象物 | 第1種及び第2種査察対象物以外の特定防火対象物で、延べ面積が150平方メートル以上のもの |
第4種査察対象物 | 第1種及び第2種査察対象物以外の非特定防火対象物で、延べ面積が150平方メートル以上のもの |
第5種査察対象物 | 第1種から第4種査察対象物に掲げるもの以外の消防対象物 |
備考
1 「特定防火対象物」とは、施行令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ、(16の2)項及び(16の3)項に掲げる防火対象物をいう。
2 「非特定防火対象物」とは、施行令別表第1に掲げる防火対象物のうち、特定防火対象物以外のものをいう。
3 区分の異なる査察対象物が、同一敷地内に複数存在する場合は、当該対象物のうち最も上位の査察対象物の区分で分類する。