通電火災の防止

通電火災をご存知ですか?

通電火災とは、地震や台風等の自然災害の影響により、停電から電気が復旧することによって発生する火災のことをいいます。
阪神・淡路大震災では、出火原因が特定できたものの約6割、東日本大震災では、出火原因が特定できたものの約7割が電気火災によるものでした。また、令和元年9月に発生し、甚大な被害をもたらした台風15号では、長時間の停電復旧後に、通電火災と疑われる火災が相次いで発生しました。

なぜ火災が発生するの?

地震発生時

  • 電気ストーブや観賞魚用ヒーター、オーブントースター等の電熱器具を使用中に地震が起こると、揺れの影響で可燃物がヒーター部分に接触した状況になることがあり、停電から復旧した際に、これらの器具が再度通電することにより、可燃物が過熱されて出火する。
    ※これらの電熱器具には過熱を防止する装置や転倒時に自動で電源が遮断される安全装置が設置されているものもありますが、地震時の状況によっては、落下物等により安全装置が正常に作動しないことがあります。
  • 揺れの影響で電気配線の被覆やガス器具のホースに傷が付き、電気が復旧した際に配線がショートして火花が発生し付近のほこりなどに着火したり、漏れたガスに引火して爆発する。

風水害発生時

  • 浸水や雨漏れによる電化製品の基盤等が損傷することにより、再度通電時にショートしたり、コンセントに水分が付着することにより、トラッキングが生じて発火する。

通電火災を防ぐためには

  1. 停電中は、電気機器のスイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
  2. 停電中に自宅から離れる際は、ブレーカーを落とす。

※行政から避難指示等が発令され、自宅から避難する場合は特に心掛けてください。

通電火災の対策について

上記「通電火災を防ぐためには」のように、電気の電源を遮断することが効果的です。しかし、避難時等の緊急性が高い時、または外出中は電気を遮断することができません。そこで、地震発生時には電気を自動で遮断してくれる「感震ブレーカー」が効果的です。
ただし、自分の家だけ感震ブレーカーを設置して火災を防いでも周囲からの火災は防ぐことはできません。地域一帯で設置することで、その効果は一層期待されるものです。今一度隣近所の方と地震対策や感震ブレーカーの有用性について話し合う機会を設けましょう。

 

詳しくは下記のリンク先へお願いします

経済産業省「感震ブレーカーの普及啓発」

http://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2015/10/270105-1.html